トランペットを購入して間もないバイトちゃん。日々練習を重ねています。
しかし、とある練習でつまずいているようです。

リップスラーが上手くできない。
FからB♭に上がる事はできても、B♭からDに上がろうとすると、音がかすれてしまう。

なんだか苦しそうな音がしてますね。
聞いているこっちも息が詰まりそうです……。

あ、マスター。すみません!
リップスラーの練習をしているのですが、B♭より上の音がとにかく苦しいのです。
普通にD単音だと出るのですが……。

なるほど、そういうことでしたか。
まずは簡単なリップスラーから初めて見ることをおすすめします。
今回は、『誰でもできる!リップスラーの克服方法。』をご紹介します。
~ この記事のメニュー☕ ~
- リップスラーのやり方と原理を理解する。
- まず初心者はここから!楽譜を見ながらチャレンジ。
- ちゃんと意味のある『リップスラー』を練習する方法。
リップスラーってどういう原理でやってるの?
そもそも、「リップスラー」とはどのような原理で音がなっているかご存知でしょうか。『リップスラー 原理』等で検索しても、専門知識が多くて困った方も少なくないはずです。

確かに、リップスラーって何?
なんとなく指を変えずに音を変えることだと思っていたけれど。
何気なく教則本にリップスラーが乗っていたので練習している。そんな方もいるはずです。もちろん私も最初はそうでした。
よく考えると不思議ですよね。「指を変えずに音を変える」バイトちゃんの認識も間違ってはいません。だってその通りなのですから。
そもそもリップスラーってなんだっけ?
その仕組みをとても簡単に説明すると、「楽器に送る空気のスピードや唇の振動を変えることで、楽器から出る音を変える」ということになります。
ローB♭とF、B♭、D、F、そしてハイB♭は全て運指が同じですが、異なる音が鳴ります。違いはズバリ、楽器に送る空気のスピードや唇の振動なのです。
この2点を上手くコントロールすることで、音を変えています。つまり、リップスラーの練習をするということは楽器に送る空気のスピードや唇の振動を上手にコントロールする練習になるのです。
リップスラーができるようになると、音域が広がる?
リップスラーの練習を続けると「音域が広がる」という神話があります。この話は一部本当で一部誤っていると思います。
リップスラーの練習を続けると、楽器を上手くコントロールできるようになります。すると、自分が音を出せる音域にゆとりが生まれます。
しかし、トランペットを演奏するにあたって、リップスラーは必須の練習だと考えています。なぜならそれは、音楽にゆとりが出るからです。
リップスラーを克服すると、音楽にゆとりが出る?
リップスラーの練習をすると、楽器を鳴らすために必要な2つの要素である、楽器に送る空気のスピードと唇の振動をコントロールすることができるようになります。
結果として、一音一音への余裕が生まれ、「音を出す練習」から「音楽を深める練習」にシフトしていくことができるようになるのです。
初心者の方はまず音をだすことで精一杯になりがちですが、リップスラーこそがトランペット本来の楽しさにたどり着くことができる近道と言えます。
金管楽器にとっては、「必要な練習」である。
これはなにもトランペットだけに言えることではありません。金管楽器全般にとってリップスラーは「必要な練習」だといえます。
「リップスラー無しに上達は無し」とも言い切れると思います。それくらい重要な練習です。また、レッスンに通うとわかるのですが、必ずと言っていいほどリップスラーの練習を進められます。それは、リップスラーが楽器を鳴らすために重要な練習だと講師の方々が考えているからだと思います。

リップスラーにもいろいろな練習方法があります。
講師の方によって教え方も異なる印象です。
それでは、TpCafeのマスターが考える、初心者向けのリップスラーをご紹介致します。
それでは、練習してみよう!初心者はまず簡単な楽譜から。
リップスラーを始める時、多くの練習がチューニングB♭から初めるものが多いです。主な流れは、
B♭ → F → B♭ → D → B♭ → F → ローB♭
とかですね。アレンジが入って、チューニングB♭の上のFまでいく練習方もあります。私はこれ苦手です。

リップスラーって難しい。
高い音がどうしても苦しい音になってしまう。
苦しい音が出ている方は、今の練習を続けるのも一つの方法ですが、もっと簡単なところからリップスラーの基礎を固めるのはいかがでしょうか。
リップスラーの練習用楽譜

楽譜を見てビックリした人もいるかもしれません。なぜなら、リップスラーなのに指を動かす楽譜だからです。
でも、最初はこれで良いのです。何度も申し上げているように、リップスラーは楽器に送る空気のスピードと唇の振動をコントロールする練習です。初心者の方はそのどちらもが難しいため、途中にクッションを入れるても、リップスラーと同等の練習になります。
慣れてきたら、はじめの音を4つ目に一個上の音を足して練習してみてください。
ローB♭ → D → F → B♭ → F → D
というような感じです。最終的にはDの音をスキップして練習できるようになります。リップスラーの練習がより高度なレベルに達します。
リップスラー練習用楽譜の注意点
リップスラーの練習は唇に大きな負荷がかかります。練習しすぎることは大変危険な行為です。そのためにも、練習の途中で必ず休憩をとってください。トランペット奏者は休憩中にも上達します。練習時間を決めて、ゆとりを持って練習しましょう。
また、リップスラーの練習はゆっくりのテンポで練習しましょう。でも、ゆっくり音を変えては意味がありません。ゆっくりのテンポで音の変わり目をはっきりさせることが大切です。
リップスラーがそれでも難しい時のコツ
おそらく「リップスラーの練習(初心者用)」に関しては、簡単に練習できますが、ローB♭からチューニングB♭を行き来するようになると、難しさが一気に上るはずです。
そこでリップスラーのコツですが、体重移動を少ししてみてください。リップスラーをやる方の多くが後ろに体重が行き、背中を反ってしまう方が多いです。しかしそれは逆効果。空気の流れが緩みます。
コツは高い音ほど前傾姿勢になることです。腹筋を使って空気を送り出すというイメージを持って練習してみてください。高い音になると、楽器の空気抵抗に負けやすいので、空気を送り込むためにも腹筋を使う必要があります。
基礎練習にぜひ入れてほしい。
今回ご紹介しているリップスラーの練習は、ぜひ基礎練習に組み込んで頂きたいです。なぜなら、簡単で効果が高いからです。練習のコスパは最高です。
基礎練習の中でも音を出して楽器が温まってきてから練習することをおすすめします。楽器を出してすぐにやってもまだ体が楽器に慣れていないので効果が薄いです。
上記の楽譜はプリント等して、教則本の裏に貼っていただいても構いません。ぜひご活用ください。
意味のある「リップスラー」をするために。
それでは最後、意味のあるリップスラーをするために気をつけていただきたいことをご紹介します。リップスラーに慣れてくると怖いのが、音の変わり目ばかり練習してしまうという現象が起こることです。
つまり、楽してリップスラーをしてしまうということ。これではせっかくの練習が水の泡です。

一体どういうこと?リップスラーはリップスラーじゃないの?
では、図を用いて説明しましょう。
リップスラーに慣れると「曖昧な音」で練習しがちになる。

例えばFからB♭のリップスラーをする場合です。練習しているときは、楽譜通りに練習していると頭の中で想像しながら練習しています。

でも実は、楽してリップスラーしている方がほとんどです。

実際には、このように、Fの後のB♭がとっても低いB♭になっているのです。ほぼAです。
なぜこんなことが起きてしまうのかというと、楽器のB♭の音程で一番低い部分にヒットして満足してしまうからです。
また、リップスラーの練習はきついため、音程を意識しながら練習できている方が少ないのも原因と言えるでしょう。
リップスラーの途中で音程を測ると「ビックリ!」
ぜひ一度音程を測りながらリップスラーの練習をしてみてください。音程を意識せずに練習している方はビックリするほど低いです。また、下がる時も同様とっても高い音程で音を鳴らしています。B♭→Fに下がったときは、ほぼF#といったところです。
そして、そのビックリするほど低い音程では、練習としては「もったい無い」と言わざるを得ないでしょう。「音程が全て」では有りませんが、音をコントロールする練習の際には、音程を意識し、正しい音を鳴らす必要があるからです。
今からでも大丈夫なので、一度練習を見直してみてください。
ちゃんと意味のある練習をするために
音程をしっかり取ろうとすると、今度はリップスラー自体の練習に支障が生じます。口に力が入りすぎてしまうからです。
ちゃんと意味のある練習をするために、まずは「音程命!」よりも「上がる時は少し高めに」「下がるときには低めに」と意識して練習しましょう。リップスラーが流れるようにできてから音程を正確に練習しても遅くないです。
最終的には音程もバッチリ合うようになると、「脱初心者」できると思います。
さいごのまとめ
今回は『リップスラーのコツと練習・克服方法』をご紹介しました。
~ この記事のまとめ☕ ~
- リップスラーのやり方と原理を理解し、リップスラーの理解を深める。
- 楽譜を見ながらチャレンジし、リップスラーを克服する。
- 意味のある『リップスラー』を練習し、無駄な練習時間・疲労を無くす。

リップスラーはとても奥が深いですね。
これからは、ちゃんとリップスラーの意味を理解しながら練習するぞ~。
リップスラーは体力・技術のどちらも向上するコスパ最高の練習だといえます。苦手な方もまずは簡単な練習からしっかり取り組んでみるのはいかがでしょうか。
リップスラーは、脱初心者へ近道となるはずです。そして、必ず休憩も忘れずに。
それではまた。


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